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2011.07.21 Thu

東北地方はいま

category:未分類
7月20日(WED)21日(THU)


列車を乗り継いで、宮城県に行ってきました。

3月11日に発生した東日本大震災から4か月あまり、
現地はどうなっているのかと。

降り立った仙台駅は、
もう震災の影など見当たらないかのよう。


都会の、普段通りの

光景に見えました。


バスで石巻へ。

高速道路は、割と内陸部を走っているので、
道路が復旧した今、多少波打った凸凹がある感じはするものの、
やはりあのテレビの映像とは結びつきません。

しかし、インターチェンジを降り、
海沿いへと近づくと、そこには、


なにもありませんでした。


見渡す限り、視界を遮るものはなし、です。


東北2←左手が海になります


私は以前、報道記者をしていましたので、
事故や火事をはじめ、災害現場にも多く足を運んできました。

4年ほど前の能登半島沖地震の際にも、震度6強を記録した輪島市門前町に
取材へと行った経験もありますので、
良くも悪くもいろんな想像をしながら向かいました。

しかし、今回わかったのは、
率直に、あまりに規模が大きすぎ、想像しえないものは、
実感を伴わないということでした。

想像を絶する、というのは、
はて???とクエスチョンマークが膨大な数飛び回るということで、
わが身に置き換えて考えるという行為がとても難しくなることを
意味しています。

そもそも今回は、震災から4か月あまり経っての訪問ということで、
瓦礫はあらかたまとめられていたり、住民の方は避難されて人影がない、など
ということもあり、なおさら実感に乏しく、どこか日本でない、もしくは映画のセットに
紛れ込んだような気さえしました。

東北
↑基礎から横倒しになった建物


被災した多くの方々には、
本当に申し訳ない言い方(書き方)をするかもしれませんが、
そして多くの誤解を恐れずに言う(書く)と、
外の人間がいくらこの光景を見ようが、
お家に戻って一息、一週間もすれば完全に他人事に戻ると思います。

1日、2日滞在してわかったような気になっても、
実際に同じ痛みを感じることは不可能です。

もし政府に、本当に復興を急ぐ気持ちがあるのなら、
復興支援を司る対策本部は現地に置くべきです。

物事の処理云々のスピードの話しではなく、
離れた東京から指揮をとっていても、所詮目の前にはいまの快適な生活しかないのですから、
現地の切望を肌で感じ、何にも優先して取り組むなんてできるはずがありません。

それが叶わないのであれば、
東北の自治体に予算丸投げ、全権を委ねるほかないのではないかと、
思ったりします。


とにかく今回の宮城では、
いろんなお話を聞かせていただきました。

地元消防団の方、市や町の職員の方、地元県議の方、
本当にありがとうございました。

どれも報道されない真実であったと思います。

復興への希望や胸を打つ美談ばかりが語られがちですが、
現実は甘くない、ということを改めて認識させられました。

ここで書くのは憚られることもありますので、
またお話する機会があるときに。

何はともあれ、日本の危機には違いありません。

この国と国民の結束、それこそ絆が試されています。





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